帯状疱疹とは?症状・原因・感染の仕組みを簡単解説
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水ぼうそうと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」による感染症です。過去に水ぼうそうにかかった人なら、誰でも発症する可能性があります。
症状
- 体の片側にピリピリとした痛みが出る
- 数日後、赤い発疹や水ぶくれが帯状に広がる
- 強い痛みを伴うことが多く、発熱やだるさを感じることも
原因と発症の仕組み
- ウイルスの再活性化:水ぼうそうの後、ウイルスは神経に潜み、免疫が低下したときに活動を再開します。
- 発症リスクが高まる要因:加齢、ストレス、疲労、病気など
感染の可能性
帯状疱疹は人から人へ直接うつりませんが、水ぶくれの中のウイルスが飛び散ると、 水ぼうそうにかかったことがない乳幼児などに水ぼうそうとして感染する可能性があります。 特に妊婦や免疫が低い方は注意が必要です。
帯状疱疹の影響とは? 後遺症のリスクと生活への影響
帯状疱疹の症状は通常2〜4週間で治まりますが、後遺症が残ることもあります。 特に高齢者では、長期間にわたる痛みが問題になります。
後遺症のリスク
- 帯状疱疹後神経痛(PHN):皮膚の症状が治った後も、数カ月〜数年にわたり強い痛みが続く
- 視力・聴力障害:目の周りに発症すると視力低下、耳鳴り、めまいを引き起こすことがある
- 運動障害:筋肉がうまく動かなくなることも
日常生活への影響
- 痛みで睡眠不足になる
- 仕事や家事が困難になる
- ストレスが増加し生活の質が低下
ワクチン接種で予防可能! 50歳以上の方は早めの接種をおすすめします。
帯状疱疹ワクチンの比較
名称 | 弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | 「シングリックス」 |
---|---|---|
メーカー | 阪大微生物病研究会 | グラクソ・スミスクライン |
ワクチンの種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
接種回数 | 1回 | 2回(2ヶ月間隔) |
効果持続期間 | 8年目で31.8%まで低下 | 10年後でも80%以上維持 |
発症予防効果 | 51.3% | 91%以上 |
神経痛予防効果 | 66.5% | 88.8%以上 |
接種できない方 | 妊娠中の方、免疫を抑える薬を投与されている方 | 急性疾患の治療中の方、アナフィラキシーのある方 |
副反応 | 軽度の発熱、注射部位の腫れ | 筋肉痛、倦怠感、発熱、注射部位の腫れ |
費用(任意接種) | 7,700円 | 22,000円×2回接種 |
選び方のポイント
- 長期的な効果を重視したい、免疫が弱い方はシングリックス推奨!
- 費用を抑えたい、1回で終わらせたいならビケン
公費助成について
※2025年(令和7年)度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になります。
2025年度接種の対象者(予定)
以下に該当する方が対象となる予定です。
- 2025年度内に65歳を迎える方
- 2025年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる方
公費助成後の負担額(予定・市町村によって異なります)
- ビケン:4,400円程度
- シングリックス:11,000円(1回あたり)程度
助成を利用してお得にワクチン接種! 詳しくは自治体の情報を確認しましょう。
接種は予約制です
- お電話で接種日時を決めていただき、予約日に受診・接種していただきます。
- 37.5℃以上の熱のある方、急性疾患にかかっている方は接種できません。